恩師の川嶋ひろ子先生は長年、19世紀の名ピアニストであり、優れた作曲家であるクララ・シューマン(1819~1896)の研究を続けられてきましたが、この度、研究の集大成として春秋社から世界音楽全集・新校訂版シリーズとして「クララ・シューマン ピアノ作品全集」(全2巻)が出版されることになりました。
自筆譜や初版譜などの豊富な資料とコンサートやCDリリース等で積み重ねた演奏法研究、現地での綿密な調査などによりまとめられ、未出版楽譜を含むクララ・シューマンのピアノ作品の全容が年代順に収録されていて、彼女の全貌を知る待望の書です。本書には運指やペダル、ディナーミク、注釈等が丁寧に記載され、巻末には校訂報告及び演奏上の助言、年譜なども収められていて、ピアノ教育者、学生にとって最適な書といえます。